キャロットケーキには英国人の意地が見える気がする

食世界の図解

最近、日本でもよく見るようになったキャロットケーキ。

もともとはイギリス発祥のお菓子で、にんじんなんて使っているのだからさぞかしさっぱりしているんだろうなと思い食べてみると、想像以上に甘い一口目に驚いてしまった。

にんじん味のケーキを考えるなんてイギリス人は面白いことするなあ、くらいに考えてその歴史については長らく気に留めることはなかった。

ある時ふと、イギリスの食文化と歴史についての本を読み漁っていると、キャロットケーキについて記載があった。

てっきりにんじん味のケーキを作りたくて考えられたものだと思っていたけれど、実際はケーキの甘味を砂糖以外でどう出すかと考えた末、にんじんが使われたということが始まりのよう。

つまり、にんじんが先にきて考えられたものではなく、あくまでケーキが先。

このレシピが考えられたのは中世の話のようだが、脚光を浴びはじめたのは第二次世界大戦中。

イギリスは不毛な土地のために作物は育ちにくく、家畜の前に人の生き死にがかかっているような国。

そのため、海の覇権を握ってからは、なんでもかんでも輸入=他国に頼っていたのである。

ないなら輸入してしまえばいい、という理論。

世界大戦が進むにつれて、輸入に頼るのが難しくなってくる。

砂糖も植民地にあるプランテーションで育てていたため砂糖不足になってくる。

そこで砂糖の代わりに、にんじんを使ったキャロットケーキなら砂糖も使わず、美味しくケーキを食べられる、というのが注目され人気になったという背景があるようだ。

イギリスの飯はまずい、という通説について私は同意しない。

ただおすすめできるものもない、というのが率直な意見だ。

食文化がフランスやイタリアのように発達しなかったのには、土地の不毛さがあげられるのでは、と私は予想している。

ただ、それならあるもので美味しく食べるにはどうしたらいいか?ということに対しての意欲をドイツのように感じられない。

その上で、キャロットケーキはイギリスにしては珍しく食べ物に対して努力する意欲を見せた賜物のような気がして、やはりお菓子づくりが有名な国ならではの意地が見えた気がした。

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